![鍼灸で不妊へのアプローチ](https://image.jimcdn.com/app/cms/image/transf/dimension=496x1024:format=jpg/path/sfb041424e6e809c2/image/ib45eb8882fdedfc4/version/1588035319/%E9%8D%BC%E7%81%B8%E3%81%A7%E4%B8%8D%E5%A6%8A%E3%81%B8%E3%81%AE%E3%82%A2%E3%83%97%E3%83%AD%E3%83%BC%E3%83%81.jpg)
学生さんから「そこまではわかりました、で、それはどうして起こるのですか?」と質問をされることがあります。
特に印象に残っている質問の一つが、「受精卵が胚盤胞になって着床するのはわかりました。で、どうして着床できるのですか?」というものでした。
受精卵の栄養膜が子宮を刺激するようなことは書いてあるけれど、ホントのところはわかりません。一緒になってどうしてだろうねぇ?とじっくり考えたこともあったせいかこの疑問をよく覚えております。
皆様こんにちは、はり灸こんどうです。
この度、着床のメカニズムが確認されたようなのでご報告いたします。
なお、今回の発見は着床障害による不妊の一因であり、原因のすべてではございません。
さらに、原文を強引にしておりますので、正確なものとして捉えないようご注意ください。
さらに対象はマウスであることも合わせてお知り置きください。
![鍼灸で子宮を元気に](https://image.jimcdn.com/app/cms/image/transf/dimension=496x1024:format=jpg/path/sfb041424e6e809c2/image/ia56ea7f4e97cfdc8/version/1588035357/%E9%8D%BC%E7%81%B8%E3%81%A7%E5%AD%90%E5%AE%AE%E3%82%92%E5%85%83%E6%B0%97%E3%81%AB.jpg)
ここで、用語の確認
HIF:低酸素誘導因子、細胞への酸素供給が不足した時に出てくるタンパク質
AKT:主に細胞死の阻害と細胞増殖促進の2つの役割がある成長システム
それでは始めます。
受精卵は卵割を繰り返し胚盤胞になり、胚盤胞の一部分が子宮内への侵入を試みながら浸食することで着床に至る、と記載されています(標準生理学)。
私がお世話になっている教科書にもそのように記されております。
ところが今回、胚盤胞側が浸食するのではなくて子宮内膜側の作用が受精卵を受け入れ、着床に至る態勢を整えていることがわかりました。
このメカニズムは、低酸素誘導因子(HIF)が子宮内膜の一部分を剥離させて隙間を作り出す、その隙間に胚盤胞が入り込む、入り込んだ胚盤胞はHIFの影響を受けながら粘膜下に浸潤する、細胞成長システム(AKT)の活性化が起こり受胎物(胎児)として成長していく、ということでした。
子宮内膜の細胞は萎縮や壊死を起こすでもなく、生きた細胞のまま剥離していくため、異物として認識されることはありません。
そのため、免疫反応などもはおこりません。
このHIFの働きが上手くいくことで着床につながることが確認されたことは、世界的にも初めてのことで、今後の不妊(症)の対策の一つとして、着床障害におけるHIFの影響を見ていくことが次の課題として結ばれておりました。
妊娠、出産に至る経緯には様々な要因があり、多くの段階を要とします。その要因が分からず悩まれている方もたくさんいらっしゃる中で、一つの希望となるでしょう。ただし、HIFが関わることはわかってもHIFに関わることはまだ不明です、早合点のなきように。
一つのことが分かるということは、さらに知らないことが増えていくことですが、この発見で喜びにつながる方々が増えることを願っております。
私自身も44年前、母親の中でこの多くの段階を経て世の中に出てきたはずですが、全く覚えておりません。
記憶の衰えなのか、そんなものなのか。
学生さんから「どうして着床するのでしょうか?」と聞かれたら、今後は今回お伝えしたことに加え、お伝えしきれていない詳細な部分も加えてお答えしたいと思います。
なんとなれば、イラストまで付けたいな。
嬉々として答える私の長い話にうんざりし、「そこまで覚えなきゃダメっすか?」と言われる、かな。
![](https://image.jimcdn.com/app/cms/image/transf/dimension=412x10000:format=jpg/path/sfb041424e6e809c2/image/iba30205378964cd1/version/1530227574/image.jpg)
お読みいただきありがとうございました。
コメントをお書きください