歌舞伎の隈は遠くからでもその表情を見やすくすること、隈の色から役柄が分かるという事を知りました。

残念ながら歌舞伎に縁のない生活が続いておりますが隈から縁が始まるかもしれません。

 

皆様こんにちは、はり灸こんどうです。

 

隈という字はWEB上の簡易国語辞典Weblioには、「折れ曲がって入り組んだところ」、「奥まったすみのこと」、「濃い色と薄い色の接する部分」とありました。

 

いわゆる「目の下にできるクマ」はこの字が当てはまります。

というわけで、今回のテーマは目の隈!

 

どうして目のクマができるのか。

そもそもクマって何なのでしょう。

 

2000年と2004年ですが、日本化粧品技術者会誌に『”くま”発生要因に関する研究』と『目の周りのくまに対する皮膚科学的検討とその対処法について』の2本が出てきました。

 

こちら2つによると目のクマの理由は、1.頬に比べると目の下は血流速度が落ちる、2.血流量は増える、3.メラニン(色素)が増える、4.酸化ヘモグロビンの減る、といったことが理由とされています。

 

漫画などの挿絵では目の下に黒色を付けることで寝不足感を表しますが、目のむくみによる影なようです。

色としては、皮膚内の上記4つが原因とされています。

 

「目のクマ」でgoogle検索すると、クマの色、対策方法、美容外科クリニックがずらりと並んでおりました。

このことから、悩めるクマを抱える人の多さも伺え知れます。

 

 

標準生理学によると皮膚領域の血流速度に影響を与えるのは血管運動(収縮と弛緩)と記載されていました。

つまりは自律神経が大きく関わります。

色素の回収はリンパ系に沿った触刺激、酸化ヘモグロビンを増やすことは鉄分や酸素吸収などの関わりがあげられます。

 

以前読んだ「リンパの科学」という本には、むくみの原因である間質に漏れた水分は触刺激により回収が活発になるとありました。

色素の回収も同様に行われるのであれば、お灸のような熱刺激よりも擦るような触刺激の方が良さそうです。

 

目の隈に対する刺激としては、鍼による微細で少し痛めの刺激、温冷刺激、触刺激の組合せが必要となります。

すべて行うことは大変ですが、やってみる価値は大いにあります。

 

我こそはモデルになって撮影されてもいい、という奇特な方がいらっしゃればメカニズムから推測される刺激を受けていただきたいです。

想像している以上に皮膚反応は起きます。

 

そんなに難しいことは要らない、鍼をすればいいんだよ!という技術をお持ちの先生もいらっしゃると思います。

技術もさることながら、どういう理屈でクマが変わるの?にどっぷりハマってしまってます。

 

ここまでお読みいただきありがとうございました。

 

ここからは告知です。

クマと睡眠はそれほど関係はありませんが、このたび眠りやすいカラダ対策のワークショップを開催することになりました。

開催日は、令和元年8月31日です。

 

公民館をお借りするため費用は不要です。

14時15分から15時50分となります。

鍼も灸も使いません、必要なのは眠りを欲する身体だけ。

 

脱力というか、抜力方法というのは案外難しいのですが、ワークショップでは繰り返すことでこの日だけで体得できるメニューにしております。

是非ともスッと眠れるカラダを手に入れて欲しいと思います。

 

みなさまもクマは関係ないけれど、素敵な睡眠をむさぼれる体を手に入れて快適な毎日をお過ごしください。